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script 【episode097】

皆さんこんにちは友です。これは日本語を勉強している人のためのPodcastです。教科書の日本語は面白くないでもドラマや映画は難しすぎる!そんな人のために日本語教師の友がちょうどいい日本語で話をします。

今日は、えー、干支について話したいと思います。干支っていうのは日本とか日本の近くの中国とか、まあ、つまりアジアの国ですね。このアジアの国で使われている、なんて言ったらいいんだろうな。年を数えるための動物って言ったらいいのかな。まあ、多分それが一番わかりやすい言い方ですね。年を数えるための動物です。それが干支です。

干支の動物は12種類いて、全部言うと、ね、うし、とら、う、たつ、み、うま、ひつじ、さる、とり、いぬ、い。これで12種類の動物。今言ったのはちょっと古い言い方で、すごく短くなってるから分かりにくいと思うんですけど、今の言い方で言うと、もう1回12種類全部言いますね。ねずみ、うし、とら、うさぎ、たつっていうのは本物の動物じゃないんですけど、竜ですね。あの、ドラゴン。そして次、みっていうのは蛇。そしてうま、ひつじ、さる、とり、いぬ、最後のいっていうのはいのししのことです。

これが干支の12種類の動物で、この干支ってどうやって使うのかって言うと、昔、本当に昔ですよ。すごく昔の人は、あの、仕事といえば、もちろん農業ですよね。作物を作る。野菜とか米とか。その農業をする時に天気とか、あとは季節とか、まあ、これから暑くなるのか寒くなるのか、いつ雨が降りやすい時期になるのか、雨が降りにくい時期はいつなのか、そういうのがわからないと農業って大変ですよね。なかなか、あの、作物、作物ってのは作るものです。野菜とか。その作物が育ちにくい、暑いのが好きな野菜もあれば、寒いところじゃないとなかなか育たない物ってのもありますからね。なのでその昔の人が農業をする時にこれからどんな季節になるのかっていうのを考えるために時間を計るために、つまり、次の暑い季節までは何日ぐらいとか、あとは、あとどのくらいしたら雨が降るのかとか。それを考えるために使われていたのが干支です。で、もちろんこの干支っていうのは昔は、今何年とかね、そういう時間を計るために使われていたんですが、今は時間を測る時には、当たり前ですけど、干支なんか考えないで、もっと普通の、普通のっていうか世界中でよく使われている、2020年の何月何日とか、そういう考え方をしますね。

ただ、アジアの国ではその昔の考え方、昔の時間の計り方とか数え方ですね。その干支が少し残っていて、日本では時間を数えるのには使わないけど、毎年今年の干支、つまり今年の動物ですね。今年の動物は何かっていうのは、みんな意識しています。意識しているって、つまり何をするのかって言うと、年賀状書くときにだいたいこの干支の動物を書きます。例えば今年だったら、ねずみ年。ねずみ年なので、年賀状にねずみの絵が書いてある人がとても多いです。去年はいのししだったからいのししの絵が書いてあったし、来年はとら年なのでとらの絵が書いてあります。あ、違う、とらじゃない、えーと、来年はうしです。ねずみの次だからうしですね。こんな風に日本では干支は今年の動物は何かなっていうぐらいで、他に特別な使い方はありません。それに今年の動物がねずみだから何をするとか、トラだから何をするとか、特にそういう特別なこともありません。

ただ、時々この干支を使って占いとかをする人もいます。干支っていうのはそのすべての年に何かの動物が割り当てられています。今年2020年だったらねずみだし、来年だったら、とら、去年はいのしし。最初に言った12種類の動物が順番に今年はねずみ、来年はうし、その次はとら、という風に、毎年毎年全部の年に動物が当てられているので、日本人は自分が生まれた年は何年、つまり何の動物の年なのかっていうのを、多分ね、みんな知ってるんじゃないかな。もちろん俺もわかります。それでこの干支、自分の年の動物を使って、他の人との相性を占うときがあります。相性を占うっていうのは、つまり、自分と他の人が、こう、仲良くなれるのか、それとも仲良くなれないのかっていうのを占うことですね。それが相性を占うって言うんです。この相性占いっていうのはもちろん友達でもやるし、友達じゃなくて恋人を探す時とか。誰か好きな人がいて、その自分と好きな人との相性が良いのか悪いのかっていう、そういう占いをする時にこの干支を使う時もあります。まあ、占いだったら相性だけじゃなくって、その、何かいいことがあるか、それか悪いことがないかっていう、そういう占いでもね、干支を使うときがありますけどね。

あとは今干支を使うとしたら、誰かの年齢を聞くときとかですかね。他の国ではどうか知らないけど、日本では誰かに年齢を聞くのはちょっと失礼です。あなたは何歳ですかっていうのはあまり聞かないほうがいいです。でも、聞かないほうがいいんだけど、でもあの人は何歳だろうっていうのが知りたい時ですね。そういう時に、あなたは何歳ですかって聞くことができないので、あなたは何年ですかって聞くときがあります。干支を教えてもらえれば、干支っていうのは動物が12種類ですから、12年経ったらまた同じ最初の動物に戻って、そして12年。この繰り返しなので、えーと、例えば今年30歳になる人は、うま年の人ですね。干支がうまです。それで他の人の顔とかを見て、あの人は大体30歳ぐらいだと思うけど、でも28歳か、29歳か、それとも31歳なのか32歳なのか、それが分からないっていう時に、あなたは何年ですかって聞いて、うま年だって言われたら、ああ、じゃああの人は30歳なんだなってのが分かるし、もしうまじゃなくて私はひつじ年ですよって言われたらひつじはうまの次の動物。うまの次の干支なので、あ、この人は30歳じゃなくって、うま年の一個下、29歳だっていうのが分かります。

こんなふうにね、干支を使うときがあります。あとは、まあ、昔はね、他にも干支って、あの、いろんなことに使ってたと思うんですけど、例えば日本でも昔は時間を言う時に干支を使ってました。今何時っていう時に、数字じゃなくて干支の動物を使うんです。俺も、あの、日本人だけど、その干支を使う、時間を言う時に干支を使う時代の日本人ではないので、あんまりこの干支を使った時間の言い方はわかんないんですけど、例えばうし。うしの時間だと、だいたい夜中の1時とか2時とか、そのぐらいだったと思います。そういうふうに干支を使ってだいたい今何時っていうのを昔は言ってましたね。あと他にも時間だけじゃなくって方角を表す時なんかにも干支を使ったりとかしてたみたいですね。

この干支ですが、今は使わないって言ったんですけど、ただ、日本語の言葉には、結構ね、干支が残ってるものもあります。例えば午前とか午後とかの「午」の漢字。午前の「午」の漢字ですね。牛みたいな形の漢字ですけど、これは実は『ご』だけじゃなくって、他の読み方があって、それがですね、あの、干支のうまっていう読み方なんです。普通は動物の馬って違う漢字なんですけど、干支の動物の言い方をする時にはちょっと普通と違う漢字を使います。んで、この干支のうまっていう時には午前とか午後の午の漢字です。さっき昔は干支を使って時間を言ってたって言いましたけど、そのうまの漢字を使う午の時間っていうのが、今の12時ぐらいなんです。それで、そのうま、12時の前を午前、12時の後を午後っていう風に言うようになりました。こんなふうに日本語の簡単な言葉の中にも、その、昔の干支の使い方が残っているっていうのもあります。

はい、じゃあ、こんなのがですね、日本の干支についてです。ちょっとね、難しい話もあったかもしれませんが、でも日本人なら干支っていうのはみんな知ってることなので、皆さんも日本人と話す時に今年は何年って言うのを知っておくと、ちょっとね、あの、話が楽しくなるかもしれません。みなさんも自分の生まれた年、それが何年なのかっていうのを調べておくといいかもしれませんね。それじゃあ今日はこの辺で終わりにしたいと思います。また何かリクエストとかあったらぜひメッセージを送ってください。それじゃあ、さようなら。

※間違って「来年はとら年」って言ったところがありますが、来年はうし年です。

※干支の動物の漢字は読み方が難しいので、全部ひらがなて書きました。

※干支の話をするときは「何年」で「なにどし」と読みます。

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