みなさんこんにちは、友です。これは日本語を勉強している人のためのPodcastです。教科書の日本語はおもしろくない。でも、ドラマや映画は難しすぎる!そんな人のために日本語教師の友がちょうどいい日本語で話をします。
さあ、今日もリクエストをもらっています。今日のテーマは「日本語の違いについて」。何と何の違いかって言うと、アニメとかドラマとか漫画。こういうので使われてる日本語が全部違うので、それは何でなんですかっていう、そういう質問ですね。フィリピンのカミルさんという方からのリクエストです。ありがとうございます。じゃあ、まずこの質問の答え先に言っちゃうと、これはわざとです。わざと変えてます。特に漫画の話し方っていうのは漫画の中だけの言葉も結構多いです。普通の人は、一般的な日本語ではこんな話し方はしないっていうものが結構たくさんあります。なんでかって言うと、あの、話し方を変えるとその人の性格とか考え方とか、そういうのが分かりやすく表現できるからです。例えばちょっと可愛くしたりとか、ちょっと怖い感じにしたりとか、それだけじゃなくて、他にも例えばお年寄りの話し方なんていうのもあります。年寄りの人の話し方とか偉い人の話し方とかお金持ちの人の話し方ってのもあります。それから他にも田舎の人の話し方とかあまり日本語が上手じゃない外国人の話し方とか昔の人の話し方っていうのもあるし、こういう風にいろんな話し方があって、
話し方とかあとはいろんな言葉ですね。それを使い分けることでそのキャラクターがどんな人なのかっていうのが分かりやすくなります。その人のキャラクターが分かりやすいって言うと
一番簡単なのは「私」っていう言葉なんですが、たぶんね、日本語を勉強してる人達って自分のことを「私」っていう人が多いと思うんですけど、それが一番初めに習う言葉だからね。でも漫画の中で「私」と同じ言葉ってすごくたくさんあるんです。じゃあ今思いつくのどんどん言っていくと、まずもちろん「私」もあるしあとは「俺」「僕」「あたし」「わし」「拙者」「手前」「わたくし」ああ、「それがし」
なんていうのもあったな。あとなんだろう、「おいら」とか。こんな風に自分のことを言う言葉って「私」だけじゃなくて色んなのがあるんですね。
んで、それを使い分けることでその人がどんなキャラクターなのかっていうのが分かりやすくなります。ただ、今言った「私」と同じ意味の言葉、たくさんあるんですが、実際に日本人が普通の生活の中で使う言葉はどのくらいあるかって言うとほとんどありません。俺の周りでよく聞くっていうか、普通の生活で聞く言葉と言うと、「私」「俺」「僕」「わたくし」くらいですね。その他のはほとんど聞きません。
まあこんな風にね言葉を変えるとキャラクターが分かりやすいっていうのは色んな漫画でやってることで、あと他にも言葉を変えるって言うよりも、別のやり方で、言葉を付け加えるっていうのもありますね。有名なのだと、あの、忍者の漫画のナルトとか。あの漫画は出てくるキャラクターみんな最後に何か言葉をつけるんですけど、あれを普通の生活で使ってしまうとちょっと変な人ですね。この人何言ってんだろうっていうふうに見られてしまうかもしれません。
時々ね、日本語の先生の仕事をしていると学生に「だってばよってどんな意味ですか」っていうふうに聞かれることもあるんですけど、あれね、意味ありませんからね。普通の日本語じゃないから。普通に話すんだったら、あれは「だよ」っていうのと多分大体同じかな。ちょっとね、あの、漫画を全部確認したわけじゃないからちょっと違うところもあるかもしれませんけど。
これが漫画の言葉の使い方なんですがアニメもまあ漫画と同じですね。だいたい元々は漫画のものがアニメになるっていうパターンが多いので。
んで、ドラマに関しては、まあこれは前もね、ちょっと、あの、なんだっけ、えーと、吹き替えの話かな。その時にもちょっと話したことありますけど、普通の生活の場面がテーマになってるドラマとかだったら、あの、全然変じゃない、そのまま覚えてそのまま話しても大丈夫な日本語は結構あります。でも昔の話がテーマになってたら、まあほんとそれこそ侍とか忍者とか、そういうのがいる時代ですね。そのぐらい昔の日本語だとやっぱりちょっと変ですね。100年とか200年とか前だとやっぱりちょっと変な言葉とか、今は使わない言葉とかも結構あるんですが、まあ2,30年ぐらい前だったら今と言葉はほとんど変わってないから、そのぐらいだったらそのまま覚えてもいいですね。ただ、まあ2,30年前だと、時々ね、ちょっと古い言葉、今は使わない言葉とかも出ることがあるので、それは注意しないといけないところですね。
今は使わない言葉っていうのは、その時だけ流行ってる言葉とかです。例えばね、俺が今パッと思いついたのだと、えーと、どのくらい前だろう。20年以上前かな?そのくらい前に流行った言葉で、「チョベリバ」なんていう言葉があります。これを知ってる人は多分いないんじゃないかなと思うんですけど、これ何かって言うと、「超」と英語の「very」。「very」って、あのらカタカナで書くと「ベリー」、「とても」っていう意味の言葉ですね。それと「bad」の「バ」。「バッド」はこれも英語の「悪い」っていう意味の言葉ですね。この三つの言葉を一緒にして「超ベリーバッド」、短くすると「チョベリバ」。で、使い方は、まあ、すごく嫌なことがあった時にチョベリバって言うんですけど、今だったら多分「最悪」っていう風に言いますね。で、このチョベリバってのは本当にその時だけ流行った言葉で、今は全然使わない言葉です。こういう風にその時だけ流行ってる言葉っていうのも時々出てくるので、それは気をつけましょう。
あとはね、他にもこの話し方についてちょっと話すと、その、漫画とかドラマとかの日本語の違いってのもあるんですけど、同じドラマの中でも人によってちょっと話し方を変えてることっていうのもあると思うので、日本語が上手な人はね、そういうところにも注意して聞いてみると面白いと思います。例えばその同じドラマの中でどんな日本語の違いが出てくるかって言うと、まず使う言葉は同じでも話し方をちょっとゆっくりにしたりとか、あとは少し言葉を伸ばしながら発音したりとか。伸ばしながら発音するっていうのは、「あの」っていうところを「あのー」ってちょっと長く言ったりとかね。あとは真面目な感じを出したかったら敬語をちょっと多めに使って、あとは短くする言葉とかを使わないで全部丁寧に言ったりとか。短くする言葉っていうのは、例えば「しちゃいました」みたいなやつですね。短くしないと「してしまいました」ですね。
あとは真面目な感じだしたかったら助詞を省略しないで全部言ったりとか。こういうのね、結構細いと思うんですけど、これでも結構その人の性格って言うか、どんなキャラクターかなっていうのが結構変わると思います。
まあ、例えばね、今の話し方の違いだと、例えば「佐藤さんはもう帰ってしまいましたよ」っていう言い方と、「佐藤さんもう帰っちゃいましたよ」っていう言い方。すごい簡単な言葉ですけどね。この言葉だけでもやっぱり最初に言った方は「佐藤さんは」とか「もう帰ってしまいましたよ」っていう風に短くする言い方を使ってないから、なんか真面目な感じがしますね。日本語の勉強のためにそういうドラマとか映画とかを見たいなって思う人は、そういう細かい違いもちょっと気をつけて見てみると面白いと思います。
さて、それじゃあ今日はこの日本語の違いっていうテーマでした。これを聞いてる人も何かリクエストがあったらメールとかSNSとかでメッセージをください。皆さんからのメッセージ待ってます。それじゃあ、今日はここで終わりにしたいと思います。さようなら。